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オリジナルTシャツ作りの注意点とは?法的リスクや素材・プリント方法などを解説!

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2020.08.07

オリジナルTシャツは、イベントやチームウェア、ファッションアイテムとして人気があります。
理想の一枚を作るためには、デザインや素材選びだけでなく、いくつかの重要な注意点があります。
特にデザインに関する法的な側面や、品質に関わる技術的な知識は、制作を始める前に把握しておくことが大切です。
今回は、オリジナルTシャツ制作で失敗しないための実務的な注意点をご紹介します。

オリジナルTシャツ作りの注意点と法的リスクの回避

 

著作権侵害になるデザインの具体例

 

著作権とは、文章、音楽、美術、図形、写真、映画など、創作された著作物を保護する権利です。
他者の著作物を無許可で使用することは、著作権侵害にあたります。

具体的にTシャツデザインで著作権侵害となる例は以下の通りです。

・友達グループで着用する目的であっても、既存のアニメや漫画のキャラクター、飲食店のロゴなどを模写して業者に制作を依頼すること。

・流行歌や小説、雑誌の一部をフレーズとしてそのままデザインに組み込むこと。

・既存のイラストやロゴを改変し、パロディやオマージュとして使用すること。
日本の著作権法では、著作者の思想や感情と異なるメッセージが伝わる恐れがあるため、著作物の改変も認められていません。

無料で利用できるフリー素材に関しても、著作権は放棄されていないことが多く、利用規約の範囲内で使用する必要があります。
規約に反した利用は著作権侵害につながるため、事前に利用範囲を必ず確認しましょう。

 

肖像権とパブリシティ権の正しい理解

 

著作権が著作物に対する権利であるのに対し、肖像権は個人の容姿に対する権利です。
他人の容姿を無許可で撮影・公開されないように主張するための権利であり、芸能人やスポーツ選手だけでなく、一般の方にも適用されます。

肖像権侵害の例として、友人の許可なく、その友人が写った写真をTシャツにプリントすることが挙げられます。

特に有名人の場合は、肖像権に加えて「パブリシティ権」にも注意が必要です。
パブリシティ権とは、有名人が持つ、自身の肖像を財産として利用する権利です。
有名人本人の許可なく勝手に似顔絵を描いたり、写真を使ったりしてTシャツにプリントすることは、パブリシティ権の侵害にあたる可能性があります。
無許可での使用は、似顔絵であっても損害賠償を求めて訴えられる場合があるため、十分な注意が必要です。

 

私的利用の範囲と業者への依頼

 

著作権法では、家庭内で仕事以外の目的のために使用するための複製、つまり「私的利用」であれば、著作物を複製できると定められています。

私的利用の例として、自分でコピーしたデザインを、業者を介さずに個人で制作し、家庭内で着用する分には問題ありません。

しかし、コピーしたデザインをプリント業者に依頼し制作してしまうと、たとえ個人的な使用目的であっても著作権侵害となります。
多くのプリント業者は、著作権や肖像権に関するトラブルを未然に防ぐため、侵害の恐れがあるデザインのプリント依頼を断っています。

著作権を侵害すれば法律違反となり、訴訟に発展した場合、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科される可能性があります。
版権キャラクターなどを使いたい場合は、公式が発表している二次使用ガイドラインを確認し、許される範囲での使用を心がけましょう。

 

仕上がりが変わる素材とプリント方法の基礎知識

 

Tシャツの素材(綿・ポリエステル)とオンスの基準

 

Tシャツの素材選びは、着心地、用途、そしてプリント方法との相性に大きく影響します。

・綿100%: 柔らかな肌触りや着心地を重視する場合に適しています。
普段着や部屋着におすすめですが、化学繊維素材と比べてシワになりやすい点に注意が必要です。
インクジェットプリントを検討している場合は、インクの定着が良い綿素材が推奨されます。

・ポリエステル: 吸汗速乾性に優れており、運動時や野外活動など、汗をかくアクティブシーンでの使用に適しています。
防シワ性が高く、Tシャツの管理がしやすい点もメリットです。

また、生地の厚さを示す単位として「オンス(oz)」を確認しましょう。
オリジナルTシャツの定番アイテムは5.6オンスで、一般的な厚さです。
4〜5オンス程度だと薄手、6オンスを超えると厚手のTシャツになります。
厚手のTシャツは透けにくく、しっかりした本格的な仕上がりになります。

 

プリント方法別の特徴とメリットデメリット

 

デザインとTシャツ素材が決まったら、次はプリント方法を選びます。
主なプリント方法には、シルクスクリーン、インクジェット、転写プリントがあります。

・シルクスクリーン:
・特徴: 版を作成してインクを刷る方法です。
色ごとに版が必要なため、フルカラーには不向きで、2~3色程度に抑えるのが一般的です。

・メリット: 版は使い回しが可能なため、大量発注する場合は1枚あたりのコストを抑えることができます。
耐久性が高く、インクの剥がれも少ないです。

・デメリット: 少量の注文には版代がかかりコストが高くつきます。

・インクジェット(DTG):
・特徴: プリンターで直接インクを吹き付けてプリントする方法で、版が不要です。

・メリット: フルカラープリントが可能で、1枚当たりの価格が安価に抑えられます。
プリント部分の風合いが柔らかく、着心地を損ないません。

・デメリット: Tシャツの色が濃いとプリントの色が沈んでしまうことがあります。
ポリエステル素材へのプリントが難しい業者もあります。

・転写プリント:
・特徴: デザインを専用のシートに印刷し、熱でTシャツに圧着する方法です。

・メリット: フルカラープリントが可能で、グラデーションや細かなデザインも鮮やかに発色します。
ポリエステル素材にも対応可能です。

・デメリット: 圧着部分の肌触りがゴワゴワしたり、熱に弱い点が挙げられます。

デザインデータの解像度と色数の注意点

デザインの品質を左右するのが、入稿するデータの状態です。

特に写真や複雑なイラストをインクジェットや転写プリントで再現する場合、解像度が低いデータを使用すると、印刷時にぼやけてしまったり、画像が粗くなったりする可能性があります。
業者への入稿規定を確認し、高解像度のデータを用意しましょう。

シルクスクリーンを選択する場合、色数が増えるほど版の枚数が増え、制作コストが大幅に上がります。
予算を抑えたい場合は、使用する色を2〜3色に限定することが推奨されます。

業者によって指定のデータ形式(Illustrator、Photoshop、PDFなど)があります。
特に完全データ入稿を行う場合は、アウトライン化の有無など、業者の細かな入稿規定を確認し、データ不備による納期遅延を防ぎましょう。

 

失敗しないための制作プロセスと業者選び

 

自作と業者依頼 どちらを選ぶべきか?

 

オリジナルTシャツの制作は、自作するか専門業者に依頼するかで、得られるメリットと生じるデメリットが大きく異なります。

自作のメリットは、アイロンプリントなどを使えば安価に制作でき、業者では制限されるプリント位置や大きさも自由に決められる点です。
また、制作過程そのものを楽しむことができます。

一方、自作のデメリットは、必要な道具の用意や作業に時間がかかり、急ぎの場合には不向きであることです。
また、プリント位置のズレやインクの滲みなど、失敗する可能性も考慮しなければなりません。
何十枚もの大量生産には向きません。

業者依頼のメリットは、専門技術により市販品と遜色ない高品質な仕上がりが期待でき、耐久性も高い点です。
クラスTシャツやチームウェアなど、大量に必要な場合や納期厳守が求められる場合に適しています。
また、注文枚数が多ければ、1枚あたりの単価が安くなることも多いです。

高品質や大量生産、納期厳守が求められる場合は業者依頼、趣味や少量の私的利用であれば自作がおすすめです。

 

業者に依頼する際のチェックポイント

 

業者選びは、Tシャツ制作の成功を左右する重要なステップです。
以下の6点を事前に確認しましょう。

・製作実績や口コミ: これまでの実績を見て、どのようなTシャツが作れるかを事前に確認します。
SNSなどで利用者の率直な感想や評価を確認することも安心につながります。

・最低注文ロット数: 1枚から注文できるか、あるいは最低何枚から注文可能なのかを確認します。

・対応可能なプリント方法: 求めるデザインや素材に対応できるプリント方法(シルクスクリーン、インクジェットなど)を扱っているか確認します。

・デザインの入稿方法: データ入稿の形式や、デザインサポートの有無を確認します。

・支払い方法: クレジットカード、銀行振込など、利用可能な支払い方法を確認しておきましょう。

・納期: 発送までの営業日数や、特急対応が可能かを確認します。

 

納期から逆算したスケジュールの立て方

 

オリジナルTシャツは注文してすぐに届くわけではありません。
特にイベントなどで使用日が決まっている場合は、納期管理が非常に重要です。

標準的な納期として、デザインの確定・入稿・支払い完了から発送までに7〜14営業日ほどかかり、到着までにさらに1〜3日程度かかるのが一般的です。
祝祭日は営業日に含まれないことが多いため、長く見積もって2〜3週間は確保しておきたいところです。

Tシャツを着たい日から逆算し、デザイン考案、業者選定、見積もり、入稿、支払いまでの各工程に余裕を持たせたスケジュールを立てましょう。
初回は予期せぬトラブルで時間がかかる可能性があるため、特に余裕が必要です。

急ぎで必要な場合は、業者が提供している「即日発送可能」な商品や特急オプションを利用することを検討します。
ただし、特急対応には注文・入稿・支払い完了の締め切り時間が厳しく設定されているため、事前に確認が必要です。

よくある質問

Q1: Tシャツの持ち込みプリントは可能ですか?

A: 業者によって対応が異なります。
多くの業者は品質保証の観点から自社で用意したTシャツへのプリントを推奨していますが、持ち込みプリントに対応している業者もあります。
ただし、持ち込みの場合、素材や耐久性に関する保証外となることが多い点に注意が必要です。
事前に業者の公式サイトや問い合わせ窓口で確認しましょう。

Q2: デザインの修正やキャンセルはいつまで可能ですか?

A: 業者によって規定は異なりますが、デザインデータの入稿が完了し、プリント工程に入ってしまうと、修正やキャンセルは原則としてできなくなります。
通常、注文確定後からデータチェック完了までの間が修正可能な期限となることが多いです。
注文時にキャンセルポリシーを必ず確認してください。

Q3: 著作権フリーのデザイン素材はどこで見つけられますか?

A: 著作権や肖像権の侵害を避けるためには、完全にオリジナルのデザインを作成するか、商用利用が許可されている著作権フリーの素材を利用するのが安全です。
デザインテンプレートを提供しているTシャツプリント業者を利用するか、利用規約を厳守した上で、イラストや写真を提供するフリー素材サイト、著作権フリーのフォント集などを活用しましょう。

 

まとめ

 

オリジナルTシャツ制作を成功させるためには、法的なリスク回避と実務的な準備が欠かせません。
デザインの作成においては、著作権や肖像権、パブリシティ権を侵害しないよう、既存のキャラクターや有名人の画像、歌詞などの無断使用は避けましょう。

また、Tシャツの用途に合わせて綿やポリエステルといった素材を選び、厚さを示すオンスも確認することが重要です。
シルクスクリーン、インクジェット、転写プリントといった方法の中から、目的や予算に合った最適な方法を選ぶことで、理想の仕上がりに近づきます。

納期に余裕を持ったスケジュールを立てることも重要です。
製作実績や対応可能なロット数、支払い方法などを確認し、信頼できる業者を慎重に選ぶことが、満足度の高いオリジナルTシャツを作るための鍵となります。

 

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